2022.07.07

活用事例

Symviewメール配信機能:小児科で保護者との
コミュニケーションエラーを防ぐ診察前後のメール活用術

小児科診療において疾患の説明や療養の指導など、患児や保護者(以降:患者)に伝えるべきことは多々あります。

とはいえ、限られた診察時間で全てを理解してもらうことは難しく、患者が誤解をしてしまうなど、医療者と患者の間でコミュニケーションエラーのリスクもあります。

WEB問診には、患者に対してメール配信ができる機能があります。患者にメールで伝えたい内容を送ることで、コミュニケーションエラーを防止します。

今回は小児科診療で便利なメール配信の活用例をご紹介します。

Symviewメール配信機能の概要

メール配信機能は、メーラーなどのソフトウェアを開くことなく、Symviewの管理画面上からメールを送信できる機能です。患者がWEB問診に回答するときに入力したメールアドレスに送信され、連絡先の登録なども不要です。

Symviewの管理画面にてメールの定型文を内容別に複数作成しておくことができ、問診や診察の結果に応じて自動または手動で送信します。

自動で送信する場合は、患者の属性や質問への回答などの問診結果を条件にしたメールの出し分けができ、配信のタイミングも指定ができます。

疾患ごとの療養の指導など、診断結果をもとに個別に送りたい内容は、診察後にSymviewの管理画面から手動で配信します。

患者側は、メールでもらうことで、いつでも内容を見返して理解を深めることができます。

▲WEB問診管理画面から個別に定型文を送信

メール定型文を作成するポイント

メール内容は疾患ごと、受診前・受診後など送るタイミング、対象者を想定して定型文を準備しておくと便利です。しかし、多忙な診療業務をこなしながら、いくつも定型文を準備することを負担に感じられる医療機関も多いでしょう。

そこで、詳しい説明についてはすでに用意のあるコンテンツを活用すると便利です。コンテンツは、以下のようなものが例として挙げられます。

  • クリニックのHPの疾患について説明したページへのリンク
  • 疾患のパンフレットなどのPDFファイル
  • デジタルサイネージや医院のYouTubeなど動画コンテンツへのリンク

このように、すでにあるコンテンツを活用することで、医療機関側は負担なく患者フォローができ、患者も疾患に関する有益な情報を受け取ることができます。

▲動画のリンクを利用した定型文作成

小児科での効果的なメール配信事例

ここでは、小児科でのメール配信機能の活用事例をご紹介します。

1.持ち物など受診時の注意点

小児科では、診察券、保険証に加えて、母子手帳、自治体発行の医療証、公費の予防接種の場合は予診票の冊子等、必要な持ち物が多く、患児を診ながら準備をする保護者はつい忘れ物をしてしまいがちです。また、通院に慣れていないうちはどんなことに気をつけたらいいかわからない保護者も多くいます。

そこで、診察前に持ち物や服装など受診時の注意点をメールで送っておくと便利です。医療機関は問い合わせが減り、患者とのコミュニケーションエラーを防いでスムーズな受付・診察ができます。

■配信対象

初診向けWEB問診を入力した患者

■配信タイミング

受診前(WEB問診入力後に配信)

■メール内容例

○○様

WEB問診のご入力ありがとうございます。
受診時の持ち物、注意点についてご案内をお送りさせていただきます。

持ち物

・健康保険証
・自治体から発行されている医療証(乳幼児医療証、子ども医療証等)
・母子手帳

必要に応じておむつ、着替え等のご準備もお願いします。

受診時の注意

・診察前の食事、ミルクは避けてください。
・脱ぎ着しやすい服、乳幼児は上下セパレートの服でお越しください。

当日は気をつけてお越しください。ご来院お待ちしております。

2.インフルエンザ治療の異常行動の注意喚起

小児のインフルエンザ治療では患児の異常行動が現われるケースがあります。

対応方法等をメールで案内しておくと患者さんも安心です。

診察時に言葉で伝えるだけでなく、パンフレットや動画を送り、視覚的に見せることで、保護者はどんなことに注意をすればいいか、よりイメージしやすくなります。

■配信対象

インフルエンザの診断を受けた患者

 ■ 配信タイミング

受診後に手動で配信

 ■ メール内容例

○○様

本日はご来院ありがとうございました。

自宅療養を指示された方へ

学校には「インフルエンザにかかったので休みます」と伝えてください。

解熱してから 2 日間または発症から 7 日間(厚労省基準)は自宅療養してください。
・療養中は、食事と水分を十分にとって、ゆっくり休養をとってください。

ご家族・同居されている方へ

<患者さんのお世話について>

・ 世話をする人はなるべく一人にしてください。(心臓、肺、腎臓に持病のある人、糖尿病の人、免疫の低下した人、乳幼児、妊婦等の方はなるべく避けて下さい。)
・ 世話をする人は手をこまめに洗ってください。
・ 患者さんに近づくときは、マスクをつけてください。マスクを外した後は必ず石鹸で手を洗ってください。
・ 患者さんのよく触る場所(例:ドアノブ、机等)は、こまめに家庭用洗剤やアルコール製剤で拭いてください。
・ 食事の際は、患者さんと食器、箸、スプーン等を共用しないでください。食後の食器は、他の人の食器と一緒に洗って頂いて構いません。
・ 衣類も、他の人の衣類と一緒に洗って頂いて構いません。

<療養の注意点>

小児のインフルエンザ治療では、患者様の異常行動が現われる場合がございます。
厚生労働省が注意点、対策をまとめた資料をお送りさせていただきますのでご参考になさってください。

https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou01/dl/pamphlet181207_01.pdf

▲厚生労働省HPより

3.アレルギー性疾患の生活指導

アレルギー性疾患などの慢性疾患では日常生活での注意点が多くあります。例えば、アトピー性皮膚炎では、毎日のスキンケアのポイント、ステロイド薬の使い方、症状を抑えるために有効な環境の工夫等が挙げられます。注意点が多く、診察時に細かな説明をする時間がとれなかったり、患者からの相談事が多くなると伝え漏れをしてしまったりとコミュニケーションエラーが起こりがちです。

そこで、診察室でアドバイスしきれない内容をメールで送っておくと、患者が後から確認でき、情報不足を防ぎます。

ここでは、コンテンツのリンクを使って患者の理解を促すケースを紹介します。例えば以下のようなスライドが流れる動画コンテンツを使い、疾患の説明と治療や生活の注意点を説明します。

▲デジタルサイネージ メディキャスター アトピー性皮膚炎説明動画より

■配信対象

アレルギー疾患で通院している患者

■ 配信タイミング

受診後に手動で配信

 ■ メール内容例

○○様

本日はご来院ありがとうございました。

アトピー性皮膚炎についてご説明した動画を以下から確認できます。

・病気の説明
・生活の注意点
・治療の進め方

について説明しています。

ぜひご参考になさってください。

↓↓

以上、今回はSymviewメール配信機能の小児科での活用例をご紹介しました。
診察前後にメール配信を挟むことで、患者とのコミュニケーションエラーのリスクを減らし、スムーズな診療を実現します。

このような使い方をご希望の医療機関様は、お気軽にお問い合わせください。
貴院に合わせた使い方をご提案させていただきます。

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