内容
コロナ禍におけるスマイル眼科クリニックの経営数値
2020年のはじめから新型コロナ感染拡大以降、スマイル眼科の患者数はどのように推移したのか、実際のデータと共に楊先生に解説いただきました。新型コロナウイルス以外の急性疾患の患者数が激減したことにより、収益減となったクリニックが多く、経営を改めて考える医療機関経営者が多かった時期でした。そんな中、スマイル眼科を1つの事例として、患者数や診療報酬にどのような影響があったのか、年齢別の患者数や新患数まで、具体的な数字についてお話していただきました。
スマイル眼科クリニックの施策
多くの医療機関が患者数の激減により収益減となる中、スマイル眼科も同様に患者数が減少した時期がありました。スマイル眼科ではコロナ禍に予約制度を変更し、ほぼ完全予約制に移行しました。患者さんが密集しないように感染対策の目的がありましたが、完全予約制にすることで1日の患者数が平準化されたことにより、さまざまな効果があったそうです。1日の来院患者数をある程度予測できることにより、スタッフにも余裕が生まれたり、待ち時間が短縮され患者さんの不満が減ったことなども影響して、診療報酬や再受診率が向上しました。どのような効果があったのか、またどの程度経営数値が改善したのかも数字を公開していただきました。
診療所経営で見るべき数字とは
スマイル眼科の経営数値は、Beeコンパスを活用して分析されています。Beeコンパスでどのような数字を見ているのかを楊先生から解説していただきました。また、こういった経営数値を見るシステム等を導入していない医療機関では、どこから数字を集めてどのように管理できるのか、また、数字を見ていく上で意識しておくべきことについてもお話ししました。すべての数字を見ることはできないので、特に重要で指標となる数字を決めて、その数字の推移(月単位や年単位)を見ていくことが大切だということでした。
経営に役立つ情報の集め方
データを収集するということにおいては、WEB問診も活用できます。WEB問診では、年齢や性別といった患者の基礎情報から病歴、受診に関する要望等、かなり多くの情報を収集することができます。また、アンケートとしても活用できるため、どのように当院を知ったかという来院経路を聞き取ったり、検査の希望有無等を確認することで新しい検査や治療を説明するためのスクリーニングができたりします。また、レセコンや順番管理システムも情報を集めるには有用で、どういう数字を集めるべきかというお話をしました。