内容
クリニックを取り巻く環境変化
DXの本質についてお話しし、今までのIT化と異なる部分について解説しました。さらに、オンライン資格確認、電子処方箋等を含むデータヘルス改革プランや、医療現場でのICT活用等、近年のクリニックを取り巻く環境変化について触れました。その後、具体的に今進んでいるデジタルシフトについて診療フローの全体図を用いてご説明しました。医療機関のDX化のうち、特に注目すべき部分として「診療フローのデジタル化」「オンライン診療」「スマート決済」「デジタルマーケティング」の4つのテーマを挙げました。
診療フローのデジタル化について
メドレーのCLINICSのような一気通貫システムとレイヤードのWEB問診「シムビュー」のような専業システム、両者の立ち位置やそれぞれの導入メリットについて議論しました。その後、WEB問診の活用事例として大阪府の「市森クリニック」の取り組みをご紹介しました。市森クリニックは、”待合室のないクリニック”というコンセプトを、8つの診察室やWEB問診の活用で実現しています。
オンライン診療
オンライン診療は、コロナ禍を経て状況が一変しました。診療報酬も変わり、今や当たり前のオプションの一つになりつつあります。クリニックは、コロナの感染拡大の波が来た時に、スムーズにオンライン診療で発熱外来を開けられるようにするなど、いつでも活用できるような準備をしておくことが大切です。
スマート決済
タクシー業界においては近年導入が進んでいるスマート決済。医療機関でも導入が進めば、患者は事前に決済情報を登録し、診察後、会計を待たずに診察室から帰ることができるようになります。しかし、現状では処方箋の発行があるため、なかなか導入が進みそうにありません。また、スマート決済を使うと、急いでレセプト業務をする必要がないため、業務をアウトソースできるようになるというメリットも生まれます。
デジタルマーケティングと患者の囲い込み
最初に、デジタルマーケティングの起点となるホームページの在り方についてお話しました。ホームページは医療機関と生活者の出会いの場と考え、予約へ促す内容・導線を意識する必要があります。さらに、開設後はSEO対策に加え、MEO対策、リスティング広告等の検討も必要です。また、近年導入している医療機関が増えているLINE公式アカウントと、ホームページの使い分けについてもお話ししました。